Googleマップの口コミを増やす方法|声かけで月3件から8件へ
飲食店に行ったとき、毎回口コミを書きますか。書かないと思います。
では、「これは何としても書きたい」と思うのはどんなときでしょうか。
とても良い体験をしたときもあるでしょう。
ですが多くの場合、何かしら不満があったときです。
だから、放っておくと悪い評価が溜まります
これは構造の問題です。
満足したお客様の大半は、「良かったな」と思っていても口コミを書きません。
一方、不満のあったお客様は書きます。
放置していれば、相対的に悪い評価が溜まっていくのは必然です。
だからこそ、こちらから働きかける必要があります。
そしてもう一つ、件数そのものにも意味があります。
検討中の旅行者は、星の数だけでなく「口コミが何件あるか」「最新の投稿がいつか」を見ています。
数年前の口コミしかない宿は、それだけで判断材料から外れやすくなります。
評価を上げる前に、まず新しい口コミが定期的に入る状態を作る。 ここが出発点です。

Googleマップで見るのは、この3つです
実例:評価3.4の旅館がやった2つのこと
ある旅館の事例です。Googleマップの評価は3.4でした。
この旅館がやったのは、次の2つだけです。
| やったこと | 内容 | 起きた変化 |
|---|---|---|
| チェックアウト時の声かけ | 全スタッフが同じ一言でお願いする | 月平均3件→8件、大半が星4以上 |
| スタッフの指名でのお願い | 相性の良かった担当が直接頼む | スタッフ名入りの口コミが増えた |
1. チェックアウト時の声かけを、全スタッフで実施
フロントスタッフ全員に、次のような声かけをしてもらいました。
ごゆっくりお過ごしいただけましたか。
もしよろしければ、Googleマップの口コミでご評価いただけると、
他のお客様のご参考になります。
「お願いするのは押し付けがましいのでは」と感じる方は多いと思います。
ですが、お願いの仕方によっては、押し付けではなく
「お客様の声を大切にしている」というメッセージになります。
むしろ好印象につながることのほうが多いのです。
この声かけだけで、月間の口コミ投稿数が平均3件から8件に増えました。
そしてその大半が星4以上でした。
なぜ星4以上が増えるのか。理由は単純で、
もともと満足していたのに書かなかった人が、書くようになるからです。
不満のある人は放っておいても書きます。
声かけで増えるのは、書かなかった側の人たちなのです。
2. 相性の良かったスタッフが、直接お願いする
さらに効果的だったのが、担当スタッフによる指名での依頼です。
チェックインから滞在中にかけて、
「このお客様とは相性がいいな」「特に喜んでくださっているな」と感じることがあります。
そう感じた場合に、そのスタッフ本人が直接お願いする。
この方法は非常に効果的で、スタッフの名前が具体的に書かれた口コミが増えました。
名前入りの口コミは、検討中の旅行者にとっても読む価値が高いものになります。
「きれいでした」だけの口コミより、
「〇〇さんが〜してくれた」という具体的な口コミのほうが、はるかに読まれます。
思わぬ副次的な効果
スタッフの名前入りの口コミには、集客以外の効果がありました。
スタッフ自身の励みになるのです。
外国人スタッフを採用している旅館では、名指しで高い評価をいただいた方が、
感激のあまり涙を流されたそうです。
お客様からの直接の言葉がモチベーションを上げ、
サービスの質そのものが上がり、結果として離職率まで下がりました。
これは、宿泊業にとって小さくない話です。
厚生労働省「令和6年雇用動向調査」によると、
宿泊業・飲食サービス業の離職率は25.1%で、産業計の14.2%を大きく上回っています。
人が辞めれば接客の質が落ち、接客の質が落ちれば評価が下がる。
口コミとスタッフの定着は、同じ輪の中にあります。
口コミを集める取り組みは、外向きの施策のように見えて、
内向きにも効きます。
3ヶ月で3.4 → 4.3
こうした活動によって良い口コミが増え、悪い評価が相対的に埋もれていきます。
結果、3ヶ月で評価は3.4から4.3へ改善しました。
低い評価を消すことはできません。
できるのは、良い評価を増やして相対的に埋めることだけです。
声かけを「仕組み」にする4つの手順
大事なのは、やる気ではなく手順が決まっているかです。
決まっていないと、言える人だけが言い、2週間で消えます。
先に4つの手順を一覧にすると、次のとおりです。
| 手順 | やること | 押さえどころ |
|---|---|---|
| 1 | 声かけの文言を1つに決める | 1文で言えて、断られても気まずくない |
| 2 | 言うタイミングを固定する | 会計中でなく、お見送りに移る瞬間 |
| 3 | QRコードを手の届く場所に置く | フロント、サンクスカード、客室の案内 |
| 4 | 「言える人」から始める | 全員への義務づけは黙って離脱を生む |
1. 声かけの文言を1つに決める
全員が同じ言葉を使えるようにします。長い文章は要りません。
1文で言えて、断られても気まずくならない言い方を1つだけ決めてください。
2. 言うタイミングを固定する
会計中は最も余裕がない時間帯なので刺さりません。
会計が終わって、お見送りに移る瞬間が現実的です。
3. QRコードを、手の届く場所に置く
「あとで検索して書いてください」は、ほぼ書かれません。
Googleビジネスプロフィールの口コミ投稿用リンクをQRコードにして、
フロントカウンター、サンクスカード、客室の案内に置いておきます。
4. 全員に言わせず、「言える人」から始める
最初から全スタッフに義務づけると、言いにくい人が黙って離脱します。
言いやすい人が数人でも続けば、月の件数は変わります。
声かけに抵抗がある場合
「口頭でお願いするのは気が引ける」という場合は、サンクスカードという方法もあります。
チェックアウト時にお渡しする、感謝を伝えるカードです。
そこにQRコードを載せておけば、口頭でお願いする必要はありません。
すぐに用意できて、スタッフの心理的な負担も小さい方法です。
もう一つ有効なのが、帰宅後に届くメッセージです。
LINEやメールで御礼を送るとき、口コミページのリンクを1つだけ入れます。
写真を見返して余韻がある時間帯なので、チェックアウト時より反応が良くなります。
リンクを複数入れると、どれも押されません。1通に1つが原則です。
注意点
特典と引き換えに高評価を依頼することは、規約違反です。
「口コミを書いてくれたら割引」という形は取らないでください。
お願いしてよいのは、「書いていただけると参考になります」までです。
あわせて、次のやり方も避けてください。
| 避けたいやり方 | 理由 |
|---|---|
| 特典と引き換えに高評価を依頼する | 規約違反にあたります |
| 星の数を指定してお願いする | 「星5でお願いします」は明確にNG |
| 満足していそうな人だけを露骨に選別する | 依頼が選別になってしまいます |
| スタッフや家族に書かせる | 文体や投稿時期で見抜かれ、信頼を失います |
評価をお願いするのではなく、感想をお願いする。 この線を守れば問題ありません。
続けるために見る数字
毎月、次の2つだけ記録してください。多く測ろうとすると続きません。
- その月に増えた口コミの件数
- そのうち星4以上の割合
平均評価は動きが遅いので、先に動くのはこの2つです。
件数が増えているのに評価が上がらない場合は、
口コミの増やし方ではなく、滞在中の体験そのものに原因があります。
よくある間違い
- 声かけの文言を決めずに「各自でお願いして」と言う。 誰も言わなくなります
- QRコードを用意しない。 「あとで検索」はほぼ書かれません
- 特典と引き換えにする。 規約違反であり、口コミの信頼性そのものを壊します
- 低評価を消そうとする。 消せません。増やして埋めるほうが早いです
- 良い口コミをスタッフに共有しない。 いちばん効く効果を捨てています
まとめ
- 口コミは不満のある人ほど書く。放置すれば悪い評価が溜まる
- チェックアウト時の声かけだけで、投稿数は倍以上になる
- 増えるのは、もともと満足していたのに書かなかった人の投稿
- 相性の良かったスタッフが直接お願いすると、質の高い口コミが増える
- 名前入りの口コミは、スタッフの励みになり、離職率にも効く
- 特典との引き換え、星の数の指定はNG